高頻度取引の問題点やデメリットとは

HFT (HIGH FREQUENCY TREADING) と呼ばれる高頻度取引が台頭した金融市場では、全体の取引のうち約4割 (約定ベースで見て) がこのHFTによって占められていると言われています。この割合は日本国内に限ってですが、米国では5割、欧州でも日本同様の割合を占めています。HFTは高速で高機能な処理速度を持つコンピュータのアルゴリズムにより自動化された売買プログラムで、1000分の1秒単位にまで迫る取引を可能にしているのです。そのため1秒に1000回、2000回と取引ができるのでどんなに小さな利益も見逃さず積み上げていくことができるという大きな利点があります。


万能だと過信するのは危険

どれだけ処理速度が超高速だといっても、組み込まれたアルゴリズムに不備があれば正常に動かなくなるリスクはつきものです。高頻度取引を行うシステムが誤作動を引き起こせば市場に与える影響は計り知れないものとなります。高頻度取引のデメリットが表面化した大きなニュースと言えば、アメリカのナイトキャピタルが45分という短時間で340億円の大損失を被ってしまったことが挙げられます。これはアルゴリズムに障害が生じ、システムトラブルによる誤発注が原因とされています。


フラッシュクラッシュとは

ダウ工業株30種平均株価指数が前日の終値よりも1000ドル近くも急落した、しかもたったの5分間で・・・これは実際に2010年に起きた市場を揺るがす異常な変動として大きな話題となりました。この「フラッシュクラッシュ」はHFTが起因しているのではないかと懸念されています。


事実は小説より奇なり?個人投資家をカモにする?

金融市場が人智の届かない範疇であるHFTにより不正にコントロールされている、という内容でフィクション小説を創り出したマイケル・ルイスという作家がいます。もちろんこちらは作り話という体ですが、実際のところHFTを手がけるベンダーや投資機関などは、個人投資家よりも情報を先回りし、高頻度取引によって利益を独占していることがあり得るわけです。更にアクセスタイムを縮めるために、取引所のサーバー近くに投資機関のサーバーを設置する「コロケーション」というサービスを提供するところもでてきました。こういった高頻度取引、サービスを利用する者と利用しない者の勝敗は明白です。

特に2010年以降、高頻度取引が市場に参戦するとすべての取引が自動化、高速化されたため、多くのプロトレーダーが職を失うことになりました。時代の変化と共に、柔軟に変化を受け入れどう利益を出していくかを常に考えていかないと、投資で成功するのが難しくなってきたともいえます。